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鈍感……?
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何だかあわただしかった週末が過ぎ、教室には気怠げな空気が漂う。
「マジで学校とかねぇわ」
「それな」
「かったりぃ」
「マジでそれ」
…………会話がループしてるんだが?
語彙少ないな。
「篠束くん、週末何してた~?」
「ウチらねぇ、猫カフェ行ったんだよぉ」
だからどうした。
猫は好きだがお前らは心底どうでも良い。
せめて語尾を伸ばすな。
俺が机でぐったりしていると、てて、と足音が聞こえた。
「京ーっ!」
「ん」
起き上がると、小走りでこっちに来る修。
「しんどい?」
「いや、眠い」
「そっか~っ」
「テンション高いな…………」
いつもよりはしゃいでいる。
……気がする。
「えへへ……おはよ、京」
「あぁ、おはよう」
応えると、修は何故かむっと頬を膨らませた。
「何か違う」
「?」
何の話だ?
「……京とか今までと変わんないしほんと何なの!」
何やらぼそぼそと呟いているようだが。
あぁ、もしかして。
「今日の弁当の中身なら、出汁巻きとピーマンの肉詰めだぞ」
「え?! 俺ピーマン苦手……ってそうじゃないーっ!」
「だから何だ。ピーマン苦くなさそうなやつ見繕ったからちゃんと食べろ」
「うぅ……京の馬鹿、鈍感!」
「…………」
そんなにピーマンが嫌なのか?
だが、それに鈍感かどうかは関係ないんじゃ…………。
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