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ご飯を食べ終えてからも、暫く夜人さんと話し気づけばだいぶと夜も更けていた。
「あ…、そろそろ俺戻らなきゃ。明日まで仕上げないといけないんだ。」
「そうですか……。分かりましたっ」
出来ればずっと此処にいてほしいけど……作業の邪魔はしちゃだめだよね。
「うん、ごめんね。」
「いえ! 頑張って下さい。あ、でも無理はしないで下さいね?」
「ありがとう。美味しいご飯ご馳走になったから、今なら良い絵が描けそうだよ。」
「えへへ…。」
そういってもらえると、自分も力になれてる気がして嬉しかった。
夜人さんの手が伸びてきて、僕の髪を優しく撫でる。
初めは子供扱いされているのかと思ったけど、愛おしげに愛撫してくれるので、今ではそんなに悪い気がしなくなった。
「キスしてもいい?」
…………あ、キス……。
「は、はい…っ」
半ば反射的に目を瞑る。
……チュッ
「…それじゃ、おやすみ。」
「お、お休みなさい…っ」
おでこ………………だった。
「はぁ……、心臓バクバクしてる……」
そっとおでこに触れてみる。
キスされた所が、ぽかぽかしている気がした。
その後も、頭がぽーっとしたまま洗い物を始めた。
お風呂も済ませ、そろそろ布団に潜ろうとしたとき、
ふと、携帯が震えているのに気がついた。
……誰かな?……あ。
相手は健人だった。
「もしもし」
『あ、旭?すまん。遅くに』
「ううん、大丈夫だよ?」
『あのさ…………、怒ってる?』
「え?あ、全然怒ってないよ。」
なんでキスされたのかはわからないけど…。
『そっか。…………あれさ、』
「うん」
何となく次の言葉を察した。
あれさ、ただのノリだから。っとか言うんだろうと構えていた。
『別にからかったとかそんなんじゃないから。』
………………え??
それってどういう……、
『お前のこと、好きだからキスした。』
好きだから。
僕のことを……?健人が…………??
頭のなかで、このその言葉がぐるぐる回った。
どういうこと……
「……わかんな…。」
『え……?』
「意味分かんない……」
『分かんなくていいよ。ただ、旭に俺の気持ち伝えたかっただけだから、…じゃあな。』
そういって電話が切れた。
なんなんだよ……もう…。
とりあえず、眠りにつこうとしたけれど当然の如く寝付くことなど出来なかった。
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