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自分の過去を調べた理由も全く以って分からなかった。
例えもし、彼らの言葉が真実だとして何の関係があるのだろう?
確かに……御園家と須賀家の仲はあまり良いとは言えないが、それは財閥単位の話で個人的な恨みなどでは無い筈だ。
「御園に捨てられて、今度は家に目を付けたって訳か?どうやって父さんに取り入った?体でも使ったのか?」
「違います。取り入ってなんかいません。僕は、貴方のお父さんに会った事も無いですし、それに……」
「じゃあ取り入ったのは母親か。学費に加えて医療費まで出させるなんて、相当な女だな」
「違っ……」
高校一年生の冬に父親が他界して……もう路頭に迷うしかないと思っていた二人の前に、救いの手を差し伸べたのは須賀の父親の方だった。
医療費と学費については叶多が働き出してから、少しずつでも返す約束と聞いている。
公立で良いと言ったのに……費用を出す条件として、此処に入れと言って来たのは須賀の父親の方だとも。
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