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「行かないと来るな……分かった。少し出るから見張ってろ」
「了解」
叶多を連れて行かない理由を、どう説明するのだろうかと考えながら返事をすると、
「コイツには触るな」
と、言い捨てた須賀がドアの向こうへ足早に姿を消した。
「さて……と」
「んっ……うぅっ」
ベッドの上で苦し気に呻く華奢な体に近寄ると、伊東は須賀の命令を無視して迷わずその手を彼へと伸ばす。
顔の半分程は目隠しに覆われていて見えないけれど、浅く呼吸を繰り返している薄く開いた唇が……まるで自分を誘っているように淫らな艶を帯びて見えた。
「これは、辛いな」
仰向けの状態で……太股に巻き付けられた革製の拘束具は、脚を閉じる事が出来ないよう棒状の物で繋がっている。
更にそこから伸びた鎖が、頭上で一纏めにされている手首の革へと鎖で繋がり、腰の浮いた不安定な体勢を強いられていた。
「ココ、痛そう」
「くっ……んぅ」
上向きになったアナルの縁を指でなぞると体がビクつく。
殆んど準備もされない内にバイブを挿入(い)れられたのだろう……少し捲れてしまったそこは、多少滑りを帯びてはいたが血が滲んでしまっていた。
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