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「うん、大丈夫。でも……唯人がそんな事するなんて、僕には信じられない」
「だろうね。彼とはどんな関係?」
「僕は、物心がついた時から、唯人の側で、唯人の為に働くのが、当たり前だと思ってきた。これからもずっとそうだろうって……父が、唯人の父親の秘書だったから……」
「そうだったんだ。で、叶多はこれからどうしたい?御園の側に戻りたいって言うなら、出来る限りの事はする」
そう告げた途端、叶多の顔が僅かに陰りを帯びたのを……瞬は見逃さなかった。
「ねえ叶多……叶多は何が一番怖い?明倭で一体何があった?」
叶多の置かれた環境の中で、一番の脅威は須賀だと信じて疑わずにいたが……もしかしたら違うのでは無いかと俄か(にわか)に思えてくる。
だから思わずそう尋ねると、ハッとしたしたように瞳を開いた叶多がガタガタ震え出したから、慌てて瞬は立ち上がった。
「叶多っ」
「戻りたくない……あそこには、戻りたくない」
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