アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
②
-
「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ」
お互いに疲れ果てて地べたに座り込んだ。
「はあっ…なんで…止めるんですか…」
「なんとなく。」
「なんとなく!?」
「見ちまったらもう止めるしかないだろう?」
少しの沈黙の後、彼は話し始めた。
「おれは…」
「お?」
「ふられたんです。」
「ふられた?」
そんな理由で死のうとするか普通?…若いやつはよくわかんないな…
「はい…気持ち悪いからもう2度と近づくなって言われて…あんなに一緒に居たのに…」
「ひどいな…」
告白されてそこまで言う相手の子がすごい…
「車に…引かれそうになったところを助けてもらって…」
「え、すげ!」
よっぽどアクティブな女の子だったのか…
「大好き…だったのになあ…」
どきっ
いや、待て、なぜオレがどきっとしてる…
「ま、まあっ、女は星の数ほどいるって言うし!また好きなやつ見つかるって!ごめんな、ありきたりなことしか言えないけど…」
「女の子じゃないです。」
「まあ………えっ…は………?」
「おれが好きになったのは、女の子じゃないんです。」
そう言って彼は、自嘲ぎみに笑ったような気がした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 98