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猫の、気がかり。【憂心目線】④
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「で、何作る気だったんだ?」
あ、知らないで野菜切ってたのか…
「茄子の生姜焼きと、お味噌汁です」
「お、おう…味噌汁は作れそうだな…」
「茄子の生姜焼きも結構簡単ですよ」
「とりあえず作り方だけ教えてくれ、あとは座ってていいから」
「え、でもそれじゃあ…」
「いいから。」
「はい…」
トン、トン、と野菜を切る音がする
良いリズムだとは言えないけれど、おれのために冬人さんが頑張ってくれているのだと思うと嬉しくて仕方ない。
華奢な後ろ姿を眺めて、1人にやける。
あの後ろ姿を抱きしめたい、触りたい。
じーっと見つめていたら、冬人さんが振り向いて、目が合った。
「まさかずっと見てたのか…?」
「はい」
「やめろ、恥ずかしい」
「かわいいですよ。」
あっ!しまった、つい口が滑ってかわいいなんて…言われても困るに決まってる。
「か、かわいい!?」
怒られると思ったのに、予想外に顔は真っ赤で、もっともっと、近づきたくなった。
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