アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
退院と新しい部屋◇関屋◇
-
新しい部屋は、なんと藤崎家の隣に決まり、律くんや店のバイトくん達も遡羽くんも休日に手伝ってくれたから、半日で終わった。
引っ越しの翌週、裕太は次男の裕希を抱き、僕は荷物を…持っての退院、入院中は毎日秋くんが通ってくれたので、双子は順調に育ち裕太の傷も早めに回復した。
三男は秋くんが抱っこして、律くんは苦笑いをしながら秋乃くんを抱っこしている。
「引っ越しは?」
「もう済ませたよ、律くんのお隣だから手伝ってもらえたし、家賃も思ったより安いし一階だし」
「ママがね一階と二階を繋げようとしてるんだけど…」
引っ越した部屋は秋くんの親が経営してるらしく、新築なのに一階にしか入居させてないらしい、しかも、同性婚者しか受け入れてない…。
確かに同性婚者に対してアパートや借家、マンション等の所有者は嫌がる人が多いらしく別居の形を取る人も多い。
僕が住んでいたアパートは所有者が同性婚者だった為、その受け入れをしていたので助かった、僕が引っ越せば新しい同性夫婦が住めるしね?
「一階と二階を繋げるって…」
「家族が増えると部屋数も居るし、三階と四階も繋げるって…」
「エレベーターも設置するそうですよ?」
「新しいアパートも作るみたいだし、今度は何階建てにするんだろう?」
「モデルハウスも作るみたいですから見に行ってみましょうか?」
「そうだねー」
同性夫婦の風当たりを柔らかくする為にか、はたまた有り余るお金を有意義に使って同性夫婦の居場所を作っているのか…、いや、秋くんの為だろうけど。
ありがたかった。
「タクシー呼んでありますから」
「ありがとう」
新しい部屋で、新しい生活が始まる。
律くんからの出産祝いは双子用のベビーカー。
秋くんからは双子用のベビーベッド。
どちらも値段が高い…。
「遠慮無く使わせてもらいます!」
「はい、使って下さい」
「僕はそろそろ会社復帰だし」
「秋さん会社に行くんですか!」
「行くよ!当たり前だろっ!」
律くん、そんなに落ち込む事?
本当に面白い夫婦だと思う。
そして、引越し祝い、裕希と朝喜の退院おめでとう祝い。
お祝いも終わり、新居に帰り、ベッドルームに入るとベッドの上にミニリュックが二つ…あぁ、ヤられた…。
律くんと秋くんの仕業か…しかもサプライズ…。
「朝則?」
「裕太…あの二人にヤられたよ…ほらこれ」
ミニリュックを見せると、裕太は嬉しそうに顔を歪め涙を流した。
『祈くんの時はまだ出逢ってなかったから、双子ちゃんにはサプライズしちゃった♡アイディアは僕で、写真は僕と律と遡羽くんで選んで、アルバムの装飾は遡羽くんで、プレゼントの仕込みは律♡秋』
「だから秋くん毎日来ては写真撮ってたんだ…」
「毎日お弁当持って、秋乃くんも連れてね」
「二人が大きくなったら見せてあげなきゃな!」
「そうたね」
それよりも実家の事だ。
僕の母親(男だけど)は面倒臭い、裕太とは気が合うみたいだけどさ…。
「なぁ朝則、お義母さんの家にはいつ行くんだ?」
「近々ね…裕太は僕の実家好きだよね」
「だって美味い酒飲ませてもらえるし♡朝則が料理が上手いのってお義父さん譲りなんだな!」
ニコニコと嬉しそうだ。
「新しい部屋に、慣れたベッド、隣には食事担当の律くん!この部屋リッチだよな!」
「裕太?そこに僕が居ないけど」
「朝則は元々俺のだし?秋くんは律くんに拾われた訳じゃないけど、俺は朝則に拾われた身だし、食われちゃったし」
「つまり僕は飼い主なわけ?」
「俺には無くてはならない人だよ…朝則…愛してる」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 17