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実家に行こう①◆猫山◆
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双子の裕希と朝喜が産まれて、数日は無理だったから数ヶ月後、俺は朝則の実家に帰る。
俺の親は異性…つまり女性との結婚を望んだが、俺は同姓である朝則を選んだ事に怒っていたが、孫の祈りは違うらしい、溺愛だ。
でも、先に見せたい親は朝則の方の両親で、関屋家に向かう。
「裕ちゃんいらっしゃい!」
「悠くん、赤ちゃん潰れちゃうから裕太くんごと抱きしめちゃダメでしょ?」
「んんんんんっ!」
テンションが高いのが朝則の母親で関屋悠斗(はると)、落ち着いてるのが父親の関屋廉慈(れんじ)、二人共声の性別が行方不明だ…。
「どっちがどっち?」
「こっちが裕希」
「これはこれは朝則似だね」
「こっちが朝喜」
「裕太くんそっくりっ!」
まだ首が据わって無いのだが、二人はちゃんと分かっていて抱っこをしてくれる。
「ばーちゃん、じーちゃん、俺も居るのに…」
「祈っ!また大きくなった!」
「小さくなったら困るやん!!!」
「ごちそう作って待ってたから、はよあがり」
手土産は酒、お義母さんが好きだから。
「朝則手伝いっ」
「僕、今日はお客さんでしょ?」
「何言ってんの?息子でしょ?手伝え」
「俺っ!わぁ」
「裕太くんは僕と飲もう!廉くんカクテル作って!」
「カクテルは悠くんの方が得意でしょ?」
俺は珈琲や紅茶や料理は得意だが、カクテルとかは無理だ。
朝則は何故か専用シェイカーを持っているが…、お義母さんが原因か…。
「僕が作ればいいんでしょ?」
「腕が落ちてないか確かめてあげよう」
「一人暮らしの時はたまに作ってたけど、裕太と暮らし始めてからは滅多に振らなかったからなー…腕は落ちてるかも」
そして、祈りが生まれる前、たまに夜中にシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカと言う音の原因が判明した。
「朝則、双子が落ち着いたら飲ませてよ」
「…いや、あ、うん…」
さては昔この手でナンパしてたんだな?
あれは本当に酷かった…、水と平手と泣き落としで『関屋くんと別れたくない』『これからも遊びでいいから』とか、俺の旦那様はおモテになる。
「悠くんが朝則にシェイカーを教えて、料理は俺が教えたからね」
律くんの料理の腕は凄いし美味いけど、俺は朝則の作ったご飯の方が好きだ。
俺の味覚にあわせてくれるし、祈の味覚も俺に似ている。
「オトン味濃いのいややから」
「はいはい気を付けるよ、裕太と祈は赤ちゃんのご飯の準備お願いね」
時間的に目が覚めて泣く頃だ、オムツの変えも用意しなくては…。
まあ、この関屋家では子育ての先輩が…「廉くんオムツお願いね」役に立たなかった…。
でもまあ、赤ちゃんの顔見せも出来たし、美味しい料理に美味しいお酒(俺は控えめ)も頂けた。
明日は猫山家に行かなくてはならない…行きたくないけどな。
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