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ビックリの連続
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「ふぁあ!!」
急に感じた浮遊感に身体がにわかに興奮する。
でもその浮遊感も一瞬で、すぐにベッドの上にポスンと上げられる。
そして、おそるおそるといった手つきで男の人の白い指がボクの瞼に伸びてきた。
ボクはそれをポカンと見つめることしかできなくて、気がついたらボクの涙で濡れた指が離れていった。
その時初めて恐怖じゃないビックリを感じた。
もう一度、目の前にある男の人の顔をジロジロとながめる。
男の人はボクの足元に腰を下ろして、ボクを少し困ったような顔で見つめていた。
ボクは分からないことを伝えようと、首をコテンと傾けた。
「大丈夫か?
…まぁビックリするのもあたりまえだよな」
大丈夫?ボクはどこにもおケガしてません。
首をフルフルと振った。
「ん?どうした?何が嫌なんだ?」
嫌…、嫌じゃない!!
今度はもっと激しく首を振った。
少し頭がクラクラしたけど、ボクはガマンした。
「……ボク、………イヤ、ちがう…」
「…!じゃあ、どうしたんだ?どこか痛むのか?」
男の人は少し驚いた後、ボクにたくさん質問した。
「……う、……え、あ」
ボクは焦って、思うように声が出せなくて口をパクパクとさせた。
「あぁ、ゴメンゴメン! ゆっくり、ゆっくりな」
そう言って、フニャッとした笑顔になった。
「……あ、のね、………お兄さん、……誰…?」
またコテンと首を傾ける。
「ん、俺か?俺は司、司って言うんだ」
「………つ、かさ?」
「そう、司」
「…………」
「…………」
会話終了。
ボクが口を閉じたのを見て、司さんもしばらく黙っていたけど、すぐに口を開いた。
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