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「――高尾」
「ん? どうした、真ちゃん」
名を呼ばれ、顔を上げるといつになく熱っぽい視線とぶつかった。ほんの一瞬逡巡したのち腕を引き寄せられ距離がぐっと近くなる。
頬を撫でる左手が熱い。切なげに細められた瞳が逸らされ強く抱きしめられた時、聞こえるか聞こえないか程度の小さな声で緑間がぽつりと呟いた。
「……ありがとう。なのだよ」
「――ッ」
ギュゥッと胸が引き絞られるように痛んだ。緑間が食べたのは普通のチョコではない。なんだか彼を騙しているようで心苦しい。
「真ちゃ……んんッ」
言葉を発する前に唇を塞がれた。深く激しく口腔を貪られて、息が出来ない。苦しくて顔を背けても追いかけてきてまた直ぐに唇を塞がれる。
布の上から小さな胸の突起をそっとなぞられて、身体がびくりと震えた。
そのまま床に押し倒され服の中に手が潜り込んでくる。
「ん、ぅ……は……真ちゃん、待て……んんっ」
イヤイヤをするように首を振ると熱い舌が耳孔に潜り込み濡れた音を立てて蹂躙される。
くちゅくちゅと耳の中で直接音が弾けるのがいやらしくて堪らない。
いきなりの事に戸惑いを感じる余裕もなく、耳から腰まで駆け降りる強烈な痺れにゾクゾクと全身が震えた。
「ふぁっ、真ちゃん……待てって」
「なんだ?」
「せ、せめてベッドに行こうぜ?」
戸惑いがちにそう言うと緑間は小さく舌打ちを一つした。高尾の両脇をぐわっと抱え込み半ば突き飛ばされるようにベッドへと押し倒される。
「……真、ちゃん?」
目を上げれば、そこには今までに見たこともないような緑間の顔があった。薄いレンズ越しに見つめる深緑色の瞳には獰猛な光が浮かんでいる。
左手のテーピングが彼の口によって破かれシュルシュルと音を立てながら床に落ちてゆくのが見えて鼓動が一際大きく跳ねた。
「なに、急にシたくなっちゃったわけ?」
至近距離で見つめられるのが恥ずかしくて、珍しいな~、なんてわざとおちゃらけて言ってやる。
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