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「そういえば今日も遅かったね〜」
「……そうか?」
あまり遅く帰ったつもりはないが…
「クロセンに捕まってたの??こき使われたりしたりして?」
「いや、別に……ただ少しアニマルセラピーをな」
裏庭で出会った黒猫を思い出しながら答えた。
嶋津は手を止めて首を軽く傾げた。
「アニマルセラピー??」
「……猫に癒してもらってた」
忘れてた…こいつはアホだった
流石にその言葉は理解したのか嶋津は納得したように頷いた。
「なるほどなるほど…あれ?でも…猫っていうと…裏庭の?」
「なんだやっぱり知ってるのか。チビのこと」
「っ!?」
突然ガチャンとフォークを置いて目を見開いた嶋津
俺は何事かと顔をしかめて睨みつけた。
「ま、待って!その名前、どうして?!」
「……教えてもらったんだよ」
「誰に!?」
「お前…何なんだ?」
なぜそんなに必死になってんだよ
「いいから!誰に聞いたの!?」
「……大輔だよ」
その名を口にすると嶋津はさらに驚いたような顔をした後、何も言わず俯いた。
妙な沈黙がうまれる。
「……何だよ」
「いや、あの人に会っちゃったんだ」
「問題でもあんのか?」
その問いに再び沈黙を返してくる。
わけがわからないまま、俺は食事を再開した。
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