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言いたいことあるならさっさと言えっての
そう言ってやろうと口を開いたとき、
「……お前はいろいろ考えすぎなんじゃねぇか?」
「……は?」
先に向こうから発された言葉
いや、わけがわからない
「何か知らねぇがさっきから思いつめたようなツラしやがって。似合わねぇんだよ」
「……うるせぇっつうの」
俺は視線を空から地面にうつすと外灯の下にあるベンチへ向かい、腰を下ろした。
少し遅れて玖川もついてくる。
そして、俺の隣に少し距離を置いて座った。
「……ついてくんな」
「俺に指図すんじゃねぇ」
はぁ……会話にならねぇ
言い返すのもやめてため息をついた。
お互い口を閉ざし沈黙が生まれる。
でも別に気まずいものではなかった。
ふと隣をみると玖川は何も言わず空を見上げている。
……こいつはきっとすごく強いんだろうな
他人から認められるくらい強くてデカイ存在なんだ。
……俺とこいつで違うものなんだ?
あぁ……
「……仲間…か…」
「あ?」
細い目が俺を捉える
こいつには人に信頼される強さがある。
信頼ってのは相互的なものだろ?
つまり、こいつは誰よりも仲間って奴を信用してんだろうな。
……俺にはそんな相手もいなければ、そうしたいという気持ちもない
どうせ、裏切られるんだから、な
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