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「……仲間って、そんなに大事か?」
「……いきなりなんだ」
怪訝そうな声
まぁ、突然こんなこと言われても困るよな
でも、やめる気はない
「いつか裏切られるかもしれねぇ…離れて行くかもしれねぇ…それなのにそんな綺麗事の二文字に支配されてるお前らが俺は理解できねぇ」
「……そうだな」
「……は?」
玖川は否定せず、むしろ肯定した。
驚き、思わず彼を凝視したが彼は相変わらずの無表情で俺を見下ろしている。
「そんなことは今まで何度だってあった。つか、ないわけねぇだろ?俺だって裏切ってきた」
「……だったら、なんで」
「だから、お前は考えすぎって言ったんだ。俺が誰かを信じるのはその方が楽だからだ。めんどくせぇことは俺だって嫌いだからな」
……やっぱり理解できねぇ
信じる方が楽?
んなわけあるか
1人でいることが一番楽でいい
後から失望しただの裏切られただの言われるよりは………
「仁、言っておくが言葉ってのにとらわれてんのは俺たちじゃねぇ。一番振り回されてんのはてめぇだろ」
「……っ…ちげぇ」
「違わねぇよ。仲間なんて意識しなくても普通に隣にいて、普通にバカやって…そんなもんだろ」
「………」
「お前にも…いるだろ。そんな奴が」
俺に……?
ふと浮かんだのは嶋津だった。
いつの間にか自然とそばにいた。
俺のどんな姿を見せてもあいつはウザいぐらいに追いかけてきた。
……俺もそれから逃げたことはない
でも……なんかしっくりこねぇ
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