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次の日も変わらず嶋津とともに登校して、必ず遅れてくる黒木が来るまで俺は自学して待つ。
きている生徒たちもメンバーはいつもと大体同じだ。
「あーもう!今日も暇ーー!!ねぇねぇ仁ちゃん、たまには学校抜け出して遊びに行かない?」
隣で嶋津が何か言っている。
俺はチラッとそちらを一瞥した。
「……街にでもいく気か?一人で行ってろ、バカ」
「まーたそうやって人をすぐにバカ扱いする!」
「バカにバカと言って何が悪い」
「いっつもそれ言うよね!」
……相変わらずやかましいヤツだ。
「そういえば最近街には行ってないな〜。そろそろ降りてみよっかな」
嶋津は遠くを見つめるような目でそう言った。
「ダメだ」
「「え?」」
突然聞こえてきた第三者の声に嶋津と反応が被った。
振り返ると相変わらずの無表情でそこに立つ玖川の姿がある。
「へ〜珍しいね。たっくんが朝からいるなんて!」
「………まぁな。そこの席開けろ」
嶋津を軽くあしらうと俺の目の前のやつのところまで行き、声をかけた。
「あ?…え!?た、拓人さん!?す、すみません!すぐにどけます!」
一瞬誰だがわからなかったのだろう
不機嫌そうな声と表情で振り返り、玖川だとわかった途端顔を青くして立ち上がった。
「本当にすみませんでした!!」
その生徒は深々と頭を下げてすぐさま教室から出て行った。
つか、なんでここに来た
席ならどこだって空いてるだろ?
なんてこいつに言ってもどうせ聞かねぇから言わない。
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