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今はこんな世の中
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男性減少と言われていたのは昔の話。
今では逆に女性の人口が半分以下にまで下がってしまったこのご時世。
男性同士のカップルはそんなに珍しいことでは無い。
クゥー。
「昨日人口総計図を政府が公式に発表した所に寄りますと、またしても」
プチん。
付けっ放しだったテレビを消して、隣で寝ているヒサナを見る。
情事の後のせいか、顔は寝ているのに扇情的だ。頬は色白な肌に少し赤みが差し瞼の当たりには涙の粒がまだ少し残っている。
愛しい。
自分の正直な気持ちだった。
お互いこんな関係を始めてもう直ぐ1年が経つ。
いつまでたってもこの気持ちは薄れるどころか、むしろ強くなってきている。
「無邪気な顔して寝ちゃってさ。」
最初は軽い遊びのつもりだった。
ほんと、参ったな。
少し微笑んでから眠っているヒサナの額に軽いキスを落とす。
外は暗いが風で桜がまっているのがみえる。
まだ少し肌寒い、四月の夜だった。
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