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④
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まさか、サボるなんてあんなに真面目だった桐の口から聞く事になるとは思わなかった。
「えっと、学校行きたぁないってことか?」
「まぁ、ちょっとねぇ~。」
そう言って表情を暗くする桐にドキリとする。
「もしかして……いじめられてるとかやないでな……?」
言葉に出してみると嫌なことほど簡単に想像できてしまうもので
昔の自分を思い出して辛くなる。
「いじめられてないよ、だいじょぉぶ……って奏斗ちゃん顔真っ青!大丈夫!?」
そんなに顔に出ていたのか、逆に心配されてしまい自傷的に笑う。
「ん、大丈夫。ちょっと、桐がいじめられてる図想像して心配になっただけやから」
「でも……」
「大丈夫やってー」
これ以上は何も聞かないで欲しいと笑いながら目で訴える。
どうやら伝わったみたいで桐は、それ以上何も聞いてこなかった。
「あ、そろそろ時間や。俺もう学校いくわ」
雰囲気が気まづくなって居ずらくなったので、足早に部屋をでる。
余りにも不自然に出てきてしまったが、桐は気を使ってくれたのか「うん~、いってらっしゃい~」と笑顔で送りだしてくれた。
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