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その24
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※ここからはかなりストーリーをかえています。
火神君は足を痛めますが退場しません。
嫌だと思った方は回れ右でお願いします。
決勝リーグ一回戦当日。
今日の相手は青峰。
気合を入れていかなければならない。
が、黒子の顔色はいいとは言えなかった。
「お前、今日顔色悪ぃぞ。」
前の席の火神が黒子の顔をのぞき込んだ。
「そんなことないです。元気です。」
「まぁ、お前が元気っつーならいいけどよ。」
黒子が指摘したことに頷くタイプではないのはわかっているため、火神も深くは問わなかった。
あんなことになるなんて思いもしなかったから。
「えー!?青峰君が来てない!?」
試合会場の桐皇の控え室で桃井は叫んだ。
「何度かけても電話にもでんのや。」
「っのやろう!」
「すいませんすいません!僕が不甲斐ないばかりにっ!」
今吉はため息をつき、若松はきれ、桜井は何故だか謝る。
「私電話してきます!」
控え室を出てすぐに青峰に電話をすると、案外早く出た。
『あい?』
「ちょっと青峰君何やってるの!今どこよ!?もうすぐ試合始まっちゃうよ!?」
青峰は学校の屋上で寝ていた。
『何って、学校で………あー、悪ぃ。寝坊だわ。』
「寝坊!?」
桃井の声を聞いて今吉が桃井の携帯をとった。
「青峰、後どれくらいで来れる?」
『あ、今吉さん。んー、まぁ後半には多分…』
「頼むぞ、おい!相手はあの誠凛なんやぞ!」
『はっはー、またまたぁ。あんな雑魚、テツが入ったって倒すのに20分もかかんねぇって。まー、前半は適当に宜しく。』
「あ、おいっ……」
返事を聞く前に青峰は携帯を切った。
「しゃーない。前半はワシらだけでボチボチやろか。」
所変わって誠凛の控え室。
「そろそろ時間よ。」
リコの一言で皆その場に立ち上がった。
「みんな、準備はいいわね!?大事な初戦よ!何度もいうけどインターハイに行けるのは4校中3校!小金井くん言う通り一見難しくないように見えるわ。けど…。」
リコがそこまで言うと小金井は水戸部と伊月によって両脇を抑えられた。
「ん!?ちょ、えっ何!?」
「嘗めんなぁぁぁ!」
「へぶっ」
そして小金井はハリセンで叩かれた。
「リーグ戦だから一敗までは大丈夫、とかそんなこと少しでも考えたらおしまいよ。大事なのは今!この試合!次頑張るは決意じゃなくていい訳だからね。そんなんじゃ次もダメよ!」
その言葉をしっかり胸に刻み、円人を組んだ。
「絶対勝つぞ!誠凛、ファイ!」
「オーー!!」
両校が会場に入ると客席が一層盛り上がる。
が、誠凛側は不思議そうにしていた。
それを火神が代表して近くにいた相手校の若松に聞いた。
「あの、青峰は…?」
そう、今日の目的とも言える青峰がいないではないか。
「あ?遅刻だよ。あの自己中ヤロー。」
その上返ってきた答えがこれだ。
イラっとこないわけがない。
「すまんのー。アイツがおらんとウチもも困るんや。後半辺りには来るて。せやからまぁ、ワシらは前座や。お手柔らかに頼むわ。」
今吉の発言から深みを感じたが、とにかく今は気にしないように意識をウォーミングアップに向けた。
「それではこれより、誠凛高校対桐皇学園の試合を始めます。」
「火神、一度青峰とは顔を合わせてるんだって?まさかモチベーション下がったとか、ないよな?」
伊月の問に火神は目をギラつかせた。
「まさか。…寧ろブチギレてるよ、です。前座だってんなら挽回できないまで突き放して世界一マヌケな主役にしてやらァ。」
「僕も賛成です。青峰君は危険です。いないなら今のうちにつけられるだけ点差をつけた方がいい。そもそもいない人にムキになっても意味はありません。目の前の相手が全てです。」
黒子が言うと全体の目つきも変わった。
「よし、わかってんな。俺らもそのつもりだ。スタートから、全開だ!!」
そして試合は始まった。
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