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181.✧刻む
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「……ふっ、あっ……ひあぁっ、も、っあ……」
「……は……旭……旭……」
「やあっ……また、イく……っああぁ……」
間接照明に照らされて、俺に突かれる度に悲鳴にも近い声を上げる旭は既に何度も達していた。俺も旭の中に二回出していて、繋がった部分からは乱れた音が鳴っていた。
今の旭は、俺の証を体に刻み込まないと安心して笑ってくれない気がする。旭も俺も不安にならないように、紙切れ一枚で縛り付けられたらいいのに。本人たちの認識でしか成り立たない関係は、すごく不安定だ。
そんな事を考えていると旭が俺の頬を撫でていった。視線を移すと呼吸を浅く繰り返す旭が、懇願するように口を開いた。
「かえでさん……もっと……もっとシて……」
「っ……はぁ……くそっ……」
「ひゃあっ……あっ……あっ……」
「……くっ………」
どれだけ強く激しくしても旭は『もっと、もっと』って強請ってくる。旭のモノから出ている精液は色が薄くなっていて量も少なくなっていた。さっきから中でイってるみたいだ。
三回目を中に出してぱたりと旭の上に倒れると、うっすらと目を開けた旭にさわさわと弱い力で頭を撫でられた。
「体、辛くない?」
「大丈夫……楓さん……っふ……っ、っ……」
「旭……?」
急に泣き出した旭にやっぱりやりすぎたかと思ったけど、旭は自分が泣いていることに驚いているようだった。
「え……あれ……?なんで俺……」
「ごめん、つらかったよな?やりすぎた……」
「あっ……違っ……なんでだろ…?……幸せって思ったら、涙が………」
「幸せ?」
「うん。今ね、すごく幸せ…………」
ふにゃりと笑った旭の笑顔に心臓を捕まれた。
……ああ、どんどん深みに嵌っていく……。
堪らなくなって旭にキスを落とすとぎゅっと抱きしめられて、目頭が熱くなって鼻の奥がツンとした。
「ふふっ、楓さんも泣きそうな顔してる」
「……ほんと、幸せ過ぎて泣きそう……」
「……楓さん、愛してる……」
「俺も、旭を愛してるよ……」
どちらからともなく唇を合わせて今度は深くキスをした。旭といると心が温かくて、久しぶりに幸せで泣いた。
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