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生徒会御一行様
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ワイワイみんなで楽しく食事をしていると俺の背中側にある食堂の入口辺りから黄色い悲鳴(男のだけどな!)が聞こえてくる。
キャーッ!!じゃねぇわ!男だろ!チワワめ!キャーッ!って言っていいのは女子だけだぞ知らないのか!
靴複数の靴音が俺たちのテーブルの側でピタッと止まり、それと同時に今までの騒々しさが嘘のようにシーンと静まり返った。
「美味しいですか?環」
「ヒッ!?は?何!?」
やっと静かになったと気を良くしながら食事をしていると不意に耳元で声がして、おまけに息まで吹き掛けられ咄嗟に耳を抑えて振り返って速攻後悔。
うわぁ・・・腹黒敬語眼鏡がニッコリ微笑んで立ってらっしゃる〜。
え?てか、何で此処に!?騒がしいはずの旭までシーンとしてんじゃん!どういうこと!?
いやいやいやいや、あんたたちの席は中二階の生徒会専用のやたらと高そうなテーブルとかあるところだよね!
ん??あんたたち・・・たち?
イヤァァァァァ!!!!生徒会御一行様じゃないっすか!関わりたくない絶対!
何も見なかったことにしてゆっくりと身体を元の位置に戻そうとしたけど無理矢理また戻される。
ですよね~・・・分かってた~。
「何を何もなかったように食事再開しようとしてるんです?」
「あ~・・・ご飯食べたいから?」
「ふはっ・・・何で疑問形なの~?」
「「ねーねー!!これ全部食べるの?」」
「詩紋、コイツか?お前が言ってた編入生」
「そうですよ」
「へぇ・・・悪くないな」
「やめてくださいね。私が先に気に入ったんですから」
「先だろうが後だろうが関係ねぇだろ。手に入れたもん勝ちだろ」
不穏な空気が漂い始め、助けを求めるようにテーブルに着く旭達を見れば八神と弥尋が両側から俺にピッタリと張り付き、旭は勢いよく立ち上がる。
持つべきものは友達だね!
「お前ら!環は物じゃないんだぞ!手に入れるとか言うな!友達になりたかったら自己紹介しろ!」
ええええええ!!!旭さんなんか違うよ?そうじゃないじゃん?てか、俺自己紹介もお友達も必要ないからね!!
「何だこのモジャは」
「「モジャモジャだねー!」」
「美容院で失敗しちゃったの~?かわいそ〜なんだけど〜」
「半月ほど前にきた編入生の子ですよ。何で忘れてるんですかあなたたちは」
「モジャじゃねぇ!!!」
いいえ、モジャです。どこから見てもモジャですよ旭さん。
てか、旭編入して半月しか経ってないのか?
それより何で生徒会のお気に入りになってないんだよ!逆に忘れ去られてるとかどういうことだよ!
腹黒敬語眼鏡とチューしてんだろ??
「名前は確か・・・えー・・・忘れましたが」
「忘れてんのかよ!?」
思わずツッコんだ俺を許してほしい。
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