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28-2
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診察が終わって獅琉に「麗くんに絶対無理させたらダメだからね!何かしたらぶっ飛ばすから!!」と言って帰って行った山瀬を見送って、部屋に二人きりになった獅琉と麗。
「麗...体、辛くないか?」
麗が目覚めた時から何度もそう聞いてくる獅琉。
「だいじょうぶだよ...?」
肩の傷は麗が眠っている間に大分良くなったらしくほとんど痛まないし、獅琉の顔を見て精神的にも安定した麗は今はとにかく獅琉に甘えたかった。
「ね...しー...おきても、いい...?」
「だめだ」
しかし獅琉に向かって腕を伸ばしてお強請りしてもばっさりと拒否される。
「...む、ぅ...」
「んな顔してもダメだ。此処にいるから、大人しく寝てろ」
むくれてみても獅琉は取り合ってくれない。
「や...しー、だっこして...っ」
「麗、言うこと聞け」
「うぅ...っ、しぃっ...」
「麗」
「ふぇ...、やぁ...っ」
「あー...泣くな...」
もう一度獅琉に向かって手を伸ばすと今度はしっかりと握り返してくれ、布団の中に入って抱き締めてくれた。
「...これで、満足か?」
「...んっ」
獅琉の胸元に潜り込んで大好きな香りを吸い込み、ふにゃりと笑う麗。
「今日はいつも以上に甘えただな?」
そんな麗の髪を優しく梳きながら獅琉が笑う。
「ん...ぼく、しー...あいたかった...」
「...ごめん、行くの遅くなって...怖かっただろ」
「しーが...きてくれた...から。もう、いいの」
「...、ごめん...っ」
麗は何度も謝る獅琉に戸惑っていた。
しーが、悪いわけじゃないのに...
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