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小さな決意
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「せんせっ……」
「!?、は、遙か……。起きたのか、まだ寝てなきゃだめだろ?」
ふらふらじゃないか、と。
そんなこと、関係ない。
早く電話にでなくちゃならない。
「…携帯、返して………!」
流れてくる冷汗を感じながらも、電話、電話。
それしか頭になくて。
「お前……。落ち着け、一旦座るんだ。ベッドに戻っ………」
「早く………、出なきゃ…」
たった3コールの電話に、なぜそんなに焦る。
こんなことを言われたら、たぶんなにもこたえられない。
「おい、遙…落ち着け、大丈夫だ」
その時、携帯の音が止む。
「…ぁ…………」
俺は床に崩れ落ちてしまった。
来てしまう。
あの人。
どうしよう…………。
「なんで……」
「……遙…」
状況なんて理解していないであろう逸人も、何かを察したのだろうか。
「……なんで…すぐ返してくれれば……俺っ…」
だめだ、言っちゃダメだ。
こんなの、俺の自己満足。
「……俺……………………」
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