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打ち上げへ 4
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監督は、今までの思い出を取り混ぜつつ、キャストやスタッフさんを労う言葉を並べる。
「今日はこの舞台の原作者さんにも来て頂いております。ご挨拶頂きましょう」
そう締め括って、壇上を降りると、代わりに原作者である女性が登壇した。
「どうも。挨拶とか、苦手なんですけど、素晴らしい舞台を皆さん有難うございました。先程、監督ともお話させて頂いたんですけど、この小説は三部作なので、次作も是非舞台化という話しなりまして…」
会場が一瞬ざわつく。
続編がやれるってこと…?
「この舞台を作り上げた方達なら、私自身続きが見たいと思ったので、まだまだ先の絵空事のような話ですけど、その際は皆さん宜しくお願いします」
壇上でペコリの会釈をして挨拶を終えると、わあっと会場は盛り上がり、騒がしいなか、改めて司会者の乾杯の合図で、打ち上げが始まった。
まさかの続編決定発表もあり、会場はそわそわとした空気を纏っている。
「やったね、真都くん」
「めっちゃ…嬉しいです!」
先の話だから、続編でもキャスティングして貰えるのかは、確定ではない。
けれど、この舞台が続くというのは、嬉しいことこの上なかった。
雪弥さんは、ワイングラスを2つ手にとって、片方を俺に手渡すと「改めて…かんぱーい」と小さな声で、グラスを掲げた。
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