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瑶と潤「潤の欲しいもの 1」
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「潤は、そう感じたんだ?」
瑶は、潤に相槌を打った。
「だって、叔父様は、潤の父様のことが一番好きで、二番目は倫子さん、三番が譲兄さん、四番が昴兄さん、五番目は成彬さん、六番目くらいでやっと潤……」
「そんなこと、おじ様に言われたの?」
瑶が聞くと、
「ううん。言われてない。でも、そう思っていると思うの」
と埒が明かなかった。
さらに、
「どうして、そう思ったの?」
と聞いても、
「そう感じるからだよ」
としか、答えられないようだった。
「潤って可愛がられているように見えるけど。溺愛って感じに」
瑶は、印象を述べた。
「確かに、潤のいらないものは与えてくれるけれど、潤が望んだものは与えてくれないから、可愛がられているわけじゃないと思う」
「わかるような気がするよ」
瑶は、怒れる潤に、共感の意を示した。
「それで腹が立ったんだ?」
瑶は、いよいよ核心部分に触れた。
「うん。欲しいもの、必要なものを求めても、与えてくれずに、自己満足のものばかり与えてくるから」
「潤の欲しいもの、必要なものって何?」
「その時々で違うと思うけど、過去に必要だったけれど与えられなかったものは、ずっとずっと、必要なものを得られるまで、欲しいと感じ続けると思う」
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