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すぐに俺をおとせると思ってるのか?
俺は、そんなにチョロくみえるのか?
そんな風に軽く考えられているなら、こんなに悲しい事はない。
「ま、万が一、そういう……関係になったとして、いずれ拓海が俺に飽きて捨てられたら、きっと……友達にも戻れなくなる。何にもなかったように友達に戻るなんて、そんな器用な事、俺には出来ない。一緒に居られなくなるのは……嫌だ」
俺が話している間に手は離され、今まで感じていた熱を失った。
首元がヒヤリとした。
拓海は突っ立ったまま俺を見下ろして俺の言葉を聞いている。
拓海は……今まで俺の存在をどう思っていたんだろうか。
俺にとっては唯一無二の友人だったけれど、拓海はそうではなかったんだろうか。
拓海は、遠くない未来、俺が傍にいなくなったとしても平気なのか。
「翔……」
「そう思う位には拓海の事大事だから」
俺の名前を呼ぶ拓海の声色を聞いて、今は必要とされている事を実感しながら、ため息をついた。
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