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体育祭1
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風でサラリと髪が揺れる。
その感覚が少し気持ち悪くて髪を抑え、空を見上げる。
亜「…ん、眩しい」
太陽は出てるけど、少し風強いかな?
俺が今いるのは運動場。
相変わらず、広いな…
はぁ…
始まるのか…遂にやるのか…
徠「そおぉぉぉぉおくぅぅん!!!」
猛ダッシュで俺に向かってイクが走ってくる。
いや…めっちゃ遅い…
ビックリするくらい足遅すぎ…
あと1メートルって所でダッシュでイクから逃げよう。
とか思って逃げようとしたら…
徠「とうっ!」
ジャンプしやがったよ、コイツ!
とうっ!ってなんだよ!?
俺にイクを支えれるだけの力があると思ったら大間違いだ!
亜「ちょっ、ま…ゎッ」
ドサッと派手な音を立て、イクに下敷きされながら倒れる。
なんとか、頭は打たなかったものの背中は打った…
めっちゃ痛い。
じわーっと涙が浮んでくる…
徠「ってて、ごめんね、そー君✩スピードつけ過ぎちゃった✩」
えっ、あのノロノロな走りにスピードなんかあったのか!?
のそりとイクが俺の頭の真横に両手を置いて起、き上がる。
徠「あれ?✩そー君、なんで泣いてるの?✩」
くっそー、こいつ絶対、俺に喧嘩売ってるよ!!
指定のジャージも上着を着てなかったせいで白シャツが土まみれだ…
特に背中はやばそうだな…
キッと睨んでみたものの、首を傾げハテナで返された。
俺がイクに1発お見舞いしようとしたら、イクがスッと持ち上げられた。
柚「ごめんね、そー君大丈夫?怪我してない?」
亜「…う、うん?」
そんなに軽々とイクって持ち上がるの?
実「亜芦、大丈夫かー?w」
思わず、ボーッとしてしまった…
亜「…実哉」
実「どしたん?」
亜「…なんでもない」
実「そーかwとりあえず、亜芦白シャツ下げへん?w」
白シャツ?
俺は実哉の視線を追ってお腹の方へ…
あれ?おへそがみえる?
んん?
ペロッと胸が見えるか見えないかって所まで白シャツが捲くりあがっていた。
一瞬で顔に熱が集まったのがわかった…
上半身を起こし、白シャツを下げ、顔を伏せる。
俺はなんて格好をしていたんだ/////
ここにいるのは俺たち4人だけじゃない…
全校生徒が集まっている…
穴があったら入りたい/////
実「亜芦w」
スッと実哉が手を伸ばしてきた。
俺はそれに捕まり、立ち上がり、そのまま実哉に抱きつき顔を隠す。
実「背中、見事に土まみれやなw」
サッサッと実哉が土をはらってくれる。
亜「ッ!?」
実哉が腰らへんを触った時ピリッと痛みがはしり、ビクッと肩を揺らす。
実「亜芦、背中見せて」
俺は実哉から離れ、背を向ける。
白シャツをペラっと捲られる。
実「亜芦、ここ擦りむいとるでw」
といいながら、ツーっと傷口をなぞられる。
亜「…んん…ッつ」
ヒリヒリするしゾワゾワする…
実「血、少し出とるなぁ。保健室行っとくか」
亜「…別にいいよ?」
実「俺が嫌やw」
なんだ、それ…
実「って事で、ユー伝えといやw」
柚「了解w」
亜「ちょっ、実哉…」
片手でひらひらっとユー達に手を振る実哉にサラッと肩に担がれて保健室に連れて行かれた。
保健室に着いて、一番最初に目に付いたのは保健医不在の文字…
体育祭なのに保健医不在ってどゆこと?
あれ、なんか書いてある…
保健医不在の下に「かわりに女子棟の保健医が運動場本部にいます」と書かれていた。
亜「…実哉、本部行く?」
実「俺、やるから平気やでwこれでも医者の息子や、治療くらいできるでw」
あ、そういえばそうだった…
ストンっとベッドの上に座らせられる。
実「亜芦、背中向けて」
俺はベッドに乗り込み、実哉に背を向ける。
白シャツを捲り、実哉が傷口を確認する。
実「血は止まったみたいやな。傷口拭いて、消毒しとくな」
亜「…うん」
実哉が水道水で濡らしたタオルで傷口にふれる。
亜「…ん」
実「痛いか?」
亜「…冷たい」
実「それは我慢やなw」
濡れタオルで拭いて、消毒してもらった。
実「傷口に砂入ってなくてよかったなぁw」
亜「…うん」
実「ほな、運動場戻ろうかw開会式終わっとしるしw」
え、そんなに時間経ってたのか。
亜「…もう、始まってるの?」
実「第一種目の収集がかかってるくらいかなw」
俺は出ないからいいや。
実「あ、確か、イクが出るで」
それは見に行かなきゃ。
イクの事だから絶対何かやらかすはず!
って事で…
亜「…実哉、行こ」
実「はいよw」
俺と実哉は走って、運動場に戻った。
実「じゃ、亜芦あとでな」
俺の頭を撫でて走って行った。
チームによって、応援席が違う。
Aチームが出入口付近で運動場に入ってすぐの所。
Aチームから時計回りにB、C、D…Hと続いてるから実哉達DチームはAチームと対称的な位置にあるから結構遠い。
まぁ、そこは諦めるけどね…
柚「そー君、おかえり。ごめんねイクのせいでw背中大丈夫?」
亜「…大丈夫。それにユーが謝らなくても…」
イクがやった事だし。
柚「あーw半分は僕のせいかなw」
亜「…?」
柚「僕がイクにそー君あそこにいるよ、行ってこいって言ったのw」
ユーにとってイクって…
亜「…犬扱い?」
柚「ん?」
にっこりと笑い否定も肯定もしないユー…
うん、これは何も言わない方がいいね。
あれ、そういえば…
亜「…第一種目、イク出るんだよね?」
柚「うん、出るよ」
亜「…何に出るの?」
俺、自分のでる種目しか覚えてないw
柚「イクはね、あれに出るんだよw」
ユーが指をさしたのはトラックの中心…
ピンポンパンポーン♪
軽快な音が運動場に響いた。
『皆さん、おはようございまーす!毎年のとおり、実況をさせていただきますのは放送部です!さて、遂に体育祭が始まりましたね!それでは、第一種目「跳んで走って跳んで着替えて跳んで」を開始いたしまーす!選手の皆さんは入場して下さーい!』
なんだそれ…?
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