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俺×童島初音
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事後処理を済ませ、ホテルを後にする。
怠そうな童島くんをそのまま返すわけにも行かず、そのままうちへ連れてきた。
え?いやいや、流石にもう事に及ぶなんてしねーよ。そこまで自己満足な人間ではないつもりだ。
……まあ、ヤりたくないのかと聞かれればそうでもないけど。
「すっげ……広………」
「適当にくつろいでて。コーヒーと紅茶と…あとオレンジジュース、どれがいい?」
「えっ、いや!いいっスよ! 」
「どれがいい?」
「う……お、オレンジで……」
遠慮する童島くんにもう一度笑いながら問いかけると、引かないと分かってくれたのか渋々注文をよこす。オレンジジュースか。しかし可愛いな。
「どうぞ。」
「す、すんません…」
「お客なんだし、気にすんなって。」
コーヒーの入ったマグカップを持ったまま童島くんの隣に座る。
二人で座っても余裕のあるソファは、俺の体重を受け止めて少し沈んだだけだった。
「…た、館上さん。」
「ん?」
オレンジジュースを一口飲んで、意を決したように切り出した。
少し伏せられた瞳は、心なしか潤んでいるようだ。
「その、館上さんはそういうつもりじゃないって、わかってるんス。でも、お、オレ、館上さんに惚れちゃって、だから…また、会ってくれますか……」
言葉じりはどんどんか細くなって、なんとか聞こえる程度だった。
それにしても欲がないなあ。責任とれ!とか行ってもいいと思うのに。いい子だなあ。
俺としては童島くんのことは結構気に入ってるし別に構わないのだけど、せっかく彼が言わざるべきかと感じながらもそれでも主張してきたことを無下にはできない。
それに童島くんからアピールとかされたい。俺は素直に頷いた。
「うん。」
「!…ありがとうございます!」
ぱあっと、まさに破顔とはこんなことを言うんだろうなあと思った笑顔は、今日一日で見た中で一番純粋で可愛い顔だった。
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