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「えっ、ちょっと、暑苦しんですけど..?」
なぎがイケメンということがあってか、周りの人の目が自然と俺らに集まる。
なぎを全力で自分から離す。
「嬉しいよ!またひろに会えて!」
鼻の下が伸びているなぎは、いくらイケメンだと言ってもさすがにお友達とは思われたくないレベル。
もう帰ろうと寛己を見るともう一個食べたいと目で俺に訴えかえてくる。
「ダメです!夕飯が食べれなくなっちゃうだろ」
心を鬼にして寛己を叱る。
わかりやすいくらい落ち込む寛己に心が締め付けられるが、気づかないフリをする。
「おっと...やべっ、俺、そろそろ帰んねぇと」
「おー、じゃーな」
笑顔で手を振りながら公園を出て行こうとして、なぎは止まる。
「忘れてた...ひろ、連絡先交換しよ」
「お、いいぜ」
スマホを近づけるとピロリンという可愛い音とともになぎの連絡先がくる。
なぎの顔を見ると嬉しそうに笑っていた。
「メール送るからねー!」
「ほどほどにしてくれよ」
昔、なぎと手紙交換をしたことがあった。
女の子っぽくて俺は嫌だったんだけど、なぎが『どうしても』って泣いてくるから仕方なくやった。
俺は書いても1枚程度だったのに、なぎは10枚くらいで返してきた。
そんで、一ヶ月も経たないうちに終わった。
というか終わらせた。
「寛己、帰ろう」
「...また来る?食べたい...」
上目遣いで可愛く言われちゃうと勝てないんだよな...。
まぁ、また来るくらいならと頷く。
寛己は相当嬉しかったのか家に着くまでずっとスキップをしていた。
渚からメールが来た。
『ひろ〜♡
今日は会えてマジで嬉しかった!大きくなってびっくりしたよ!
明日からは同じ学校だし、仲良くしてな〜(⊃´ ³ `)⊃♥︎
そうだ!寛己って誰?俺知らないんだけど。
隠し事はダメだゾ(-ε-*)
あ、弟の辰巳くんは元気にしてる?
俺に会えなくて寂しそうだっただろ〜♡
今度家行くな!
また遊ぼーぜ!
ひろ...』
「うざ...」
読む気が失せてスマホを閉じた。
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