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体育館を目指して楓磨と廊下を歩いていたら
半分ほど進んだあたりで楓磨が口を開いた
「…強がってそうやっていい人ばっかでいたら起きる奇跡も起きやしないよ」
「えっ、なに?」
「…だーかーらー!なんで約束もしてない僕とご飯なんて行くって嘘ついてまで愛未ちゃん?てこに陽を譲るのさ!」
「…それは……俺がお邪魔かなぁーって!」
「お邪魔?お邪魔なのはハルじゃなくて愛未ちゃんなんじゃないの?」
そう言ってむぅっと口を突き出しながら俺を見上げる楓磨は不機嫌丸出しだが瞳は怒っているよりも悲しげだ
「………俺にとって愛未ちゃんがお邪魔?そんなわけないよ、だって俺はただの陽幼馴染みなんだから」
「…そうやっていつもいつも、幼馴染みって逃げ道作れてたら楽そうでいいね!バーカ!あんぽんたん!」
楓磨は俺をキッと睨みあげ小学生並の悪口をいうと先に走って行ってしまった
楓磨が走っていった先の廊下を見つめたまま
地面に足が張り付いたように動けなくなる
楓磨に言われた言葉頭の中をぐるぐるとかけ巡った
ほんと、その通りだよ
幼馴染みって立ち位置を俺は逃げ場にしてる
………楓磨気づいてたんだな
でも俺、認めちゃダメなんだよ
ここで認めたら引き返せなくなるから
楓磨が本気で怒ったところを初めて見た
あんなに真剣に真っ直ぐな楓磨の言葉と目が胸に突き刺さる
楓磨ありがとう。
だけど俺はきっとこのままだと思う…
楓磨の気持ちを踏みつぶすような俺の逃げた気持ちにやるせなさを感じて堪らなかった
「…………楓磨怒ってるかなぁ…」
歩き出した俺はさっきの楓磨の怒ってる顔を思い出しながら体育館へと向かった
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