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綺麗事【風汰】
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目覚める前の漣を拾った時から、俺はお前を守り抜くと決めていた。
だが、ある朝漣が消えた。
俺が起きた時には姿がなかった。
俺は転成前が狼だったから鼻が効く。
すぐに後を追ったが、当時今ほど身体も大きくなく、能力も使えない俺はあっさり捕まり、人間共に檻に放り投げられた。
檻から出されるのは漣が風呂に入る時。
理由は、簡単。
漣の事は皆肉便器としか思って居なかった。
犯す以外に面倒を見る奴は居なかった。
明るい笑顔は消え、その時の漣は目も当てられない程やつれていた。
だがある日、ついに漣の心が壊れてしまった。
耐えられなくなった心が記憶の書き換えをしてしまった。
突然明るく話し出した。
最初から犯されるのが好きだったのだと、汚されるのが好きなのだと。
それが、存在価値なのだと。
俺は自分の弱さを悔やんだ。
同時に人間共への憎しみや悲しみが溢れた。
気がつけば、俺は死体の山と血の海の真ん中に立っていた。
漣は今でも性行為に依存している。
俺にまで行為を求めてくる。
断っても断ってもせめてキスをと迫ってくる。
その接吻を許してしまった自分が憎い。
貪るように漣の咥内を蹂躙して、その感覚を思い出しては今日も滾る熱を1人で収める。
大切だの守るだの言いながら考えてる事は奴らと変わらない。
汚れた肉欲。
だが俺は奴らと違うと思いたい。
俺汚れはお前に触れることは無い。
お前を汚すことは無い。
漣、
俺はお前と出会ったその瞬間から
お前を愛している
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