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「貴方は本当に石にしか興味がないんですね
酷い人だ
俺をこんなにしておいて」
少年は肌にかかる男達の吐息を感じた
まるで直に触れられているような生々しい息遣いに、少年の体が痙攣する
「知らない
触るな、私に」
ペッツ博士の体もまた震えた
カラベラスの熱に反応している
三つの息が乱れ、複雑に絡まる
「熱ッ!」
少年はペッツ博士の短い叫びを聞いた
「見るな、」
カラベラスに鋭く言われ反射的に目を閉じる
博士と助手は少年にはとうてい見せられない、見せても理解し難い接続をしていた
肌が汗に濡れ、機敏な音を立てている
少年が露にされた肌を隠さず耳を押さえ、目を固く閉じ
恐怖に耐えるその向こう側で
男達の荒々しい息や布擦れの音が間断なく続き、壁の影法師が別の生き物のようにうねり
果てに弾けた
無言で衣服の乱れを直されるペッツ博士は助手の頬を叩いた
汚らわしいとばかりに振り払う
カラベラスは呆然と宙を見つめる少年の涙を拭ってやると腰を抱くように起こした
「立てるかい」
返事が無いのでそのまま横抱きにしてやり、リビングに戻るペッツ博士の後を追う
リビングではエイラートがソファに座ったままぼんやりしており、セロジネが手を打つと我に返った
「何をした?」
「時間を停めたんです
逃げないように」
いつものようにおかしなことを言う郵便配達員の前でエイラートが呟いた
「流れ星」
全員が振り返れば、流星群が次々と天を転がり堕ちていくのが見えた
尾は瞬き、それが線となり星は流星をかたち作る
誰かの願いを聴きながら
「天馬座の流星群です」
カラベラスに抱き上げられたまま窓掛を大きく開いたのはもう一人の少年
「今朝のニュースで言っていたんです、今夜辺りが見頃だと
僕はこの流星群を見るために、祖父の家に遊びに来ていました」
少年は藍色の瞳に流星を映し、語り始めた
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