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三十
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本当なら勉強しない時点で俺の役目は終わりなんだけど川崎君の申し出を受けて、お泊まりは続行。
川崎君があまりにも眠そうで可哀想だったからやめる?と言い出したのは俺なんだけど。
夕食まで頂いちゃって申し訳なかったなぁ…。川崎君のお姉さんとお母さんはとても面白い人でお父さんも優しそうだった。川崎君はお母さん似なのかなぁ、って見てて思ったり。
「旭、開けていい〜?」
部屋をノックする音が聞こえれば控えめにガチャリと開く扉。
「お風呂沸いたわよ〜」
「お、サンキュー」
扉を閉める時お姉さんとチラリと目があってニコッと微笑まれた。
……待って、これもしかして…
「姉貴……2人で入れって言ってんの?」
「えっ、‼︎」
た、確かに言い方としてはそういう意味も含まれてたと思うけど…っ
「……一緒に入る?」
「っ…?!」
一気に顔に熱が集中してくる。
か、川崎君と一緒に…?!
「うそうそ!いくら男でも急に一緒に風呂入るとか無理だよな!ジョーダン!」
「あ、…はは!そ、だよね!」
笑いながら肩をバシバシ叩いてくる川崎君の顔が見れなくて俯いてしまう。
一瞬本当に言ってるんだと思って心臓がばくばく音を立てた。
川崎君も俺も男なんだから何をそんなに意識する必要があるのか、と言われたらそれまでだけど……
だって好きな人の裸なんか見たら耐えられない…。
川崎君は俺と身長が大きく変わるわけではないのに俺と違って筋肉があって引き締まってると思う。この間の図書室の時だって抱き締められて分かった……。
そんな事を考えてたらより一層顔が熱くなった。
「田端…?どーした?」
「え!?あ、な、なんでもないっ‼︎」
顔をガバッと上げて首を大きく振れば不思議そうに見てくる川崎君の顔が。
「とりあえずお前先入って来いよ。…あー、寝間着はいつも高岡とかにも貸してるやつだと俺のシャツになっちゃうけど」
はい、と手渡されたシャツとジャージを手に、とりあえずは平常心を取り戻すために深呼吸してお風呂場まで向かうしかなかった。
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