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君がいる
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桜のある公園
俺はさっきの場所をあたりを見ながら、探す
大きな荷物が花見客にあたってしまうけど、そんなの気にしない
脇道に滑り込んで、誰にも知られない桜の木にくる
本当にいるのか?
嘘かもしれない。
待っててやる、なんて嘘。
まぁ、そしたら俺が馬鹿だっただけ。
いつもの生活に、戻ればいい
戻ればいいのに。
優しさに、一度でも期待してしまえば
裏切られることが怖くなる。
心臓が痛い
顔をあげれば桜の木の下で、仁は
座り込んで、優しく微笑みながら桜を眺めていて
「…な、んで。」
俺、酷いこと言ったのに
「夜桜もなかなかだろ?」
余裕の表情
膝から力が抜けていく
居ないと、半分以上は思ってた。
俺は仁に失礼なことばっかり、言ったし思ってたし
そんな俺が、こうやって喜んでいいなんて
嬉しいなんて思っていいなんて
「春斗?泣いてるの?」
「っえ?あ、ほ、本当だ。」
伝ってくる涙の意味が分からない
なんで俺、泣いてるの?
悲しくないのに、なんで?
仁は無骨な指で涙を拭ってくれる
「春斗に何があるのかは知らないから、簡単には言えないけど…」
ぎゅうと抱きしめられて
暖かさと優しさが伝わってきて
「これからは、自分を大切にしろ」
仁は変
変な奴。
変だけど、そんな仁と会えたのは
もしかしたら幸運な事なのかもしれない。
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