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仁の部屋2
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風呂から上がると、仁が荷物整理をしてる
「お前、県内で一番頭いい学校行ってんのな。」
「…あー。」
父さんから隠れてできるもので
家から出ないでもできるものが、勉強しかなかった。
仁はまた、優しく頭を撫でて
「頑張ったんだな、偉いぞ」
うっ…
なんか、くすぐったい
居心地悪いな
「な、ぁ。栗橋のみんなって仁が…ホモってこと知ってるの?」
その空気をどうにかしたくて、口を開けば
ロクでもないことを聞いてしまう
「知ってるよ。」
怒りもせず、仁は笑ってる
「父さんも母さんも、兄弟もみんな知ってる。でも差別したりしないで、受け入れてくれたよ。母さんに至っては勉強するとか言ってBL本を買い始めてハマってた…」
困ったように笑う仁
普通、そういうのって受け入れづらいけど
でも、あの家族なら…
大丈夫かもしれないな
「仁には、いい家族がたくさんいるね」
俺には…出てった母さんと、俺を犯す父さんしかいない。
笑いあったことなんて、なかった。
「そうだなぁ。春斗も増えたし、これからはきっとますます楽しくなるな」
仁が、優しいのがなんでか分かった
周りが優しいから。
仁も…優しい
俺も、そうなれるかな
「そうだね。楽しいと、いいな」
楽しければ…嬉しいな。
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