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襲い来る暗雲
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ブーブーと、着信がなる。
「わっ!!」
仁のこと考えすぎてぼーっとしてたっ!
びっくりしたぁ
まぁ、どーせ相手は…あの人だ。
電話は長くなり続け、止まった
そして、メールが一通入った。
どーせ、ロクでもない事だ
開くとそれは、予想外に川島と書いてあった。
あいつ、なんで…
→ 今、一緒に居る人達に迷惑をかけたくないなら…明日、いつものホテルに来なさい
双子ちゃん、かわいいね?
「な、んで…」
優と龍の事知ってるの?
栗橋の家にいる事…バレてるんだ。
逃げられない
頭によぎる
伸びてくる手
一方的に与えられる快感を伴った痛み
「っ…は」
息するのが、辛い
酸欠でへたり込むと、また着信が響く
今度は、父さんから
→ 春、逃げたこと、許さないよ。
今はとっておきを用意してあげてるから、むかえに行かないけど、その時はちゃんと笑顔で父さんを見るんだよ。
でも腹がたつから、お仕置きはしてあげるからね。川島君を、楽しませてあげなさい。
春斗も早く帰りたいだろうけど、社会経験も必要だろう。
栗橋さんに迷惑をかけるなよ?
なんで、どうして?
息がつまる。
逃げ場なんてない
自由なんてない
そんなの、望んだって手に入らない
「じ、仁に…」
相談する?
でも、そんなことして栗橋のみんなに迷惑がかかったら。
そしたら俺…ここにいれない。
「春斗?なんかあったか?」
仁がベランダに顔を出す。
きっと伝えたら、助けてくれる。
でも、仁を辛い目にあわせるのは嫌だ。
仁には、醜いものは似合わない。
「な、なんでもない。あ、仁、明日友達の家に泊まりに行くから…」
嘘をつき慣れて、するすると言葉が出てくる
サイテーだ、俺…
「そうだな。学校から帰って勉強、働いて、また勉強してるから、ちょっと心配だったんだ。息抜きしておいで」
仁は優しく微笑んでくれる
「…う、ん」
嘘つきな自分は最低だ。
また嫌われちゃう。
「春斗、こっちで一緒にご飯たべよう」
「うん!!!」
我慢しろ
一回だけかもしれない。
それで済んだら、また楽しく、優しい生活を送れるはずだから
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