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金鳳花 3
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小さな村から一山と少し
山は禁足地とされ久しく
木々はその葉を雨に濡らし怪しく輝いていた
深い森の中に古びた紅い鳥居が立つ
その奥の大きく広い社はいつからか廃れ
闇夜となればその姿が溶け込む程に
暗く崩れかかっている
崩れかけの梁に
読むことも困難な程の有り様で
【鬼泉院】
と記された半腐りの板が掛かっていた
降り続いていた雨が止み
天に月と星が瞬き出した頃
ジャラリ
と無機質な鋼の擦れる音が
社の奥から微かに聞こえた
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