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ある放課後。俊哉side
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日が暮れた放課後。
俺はまた委員長の仕事で資料室にいた。
頼まれたのは書類のまとめ、みたいな。
最近は家に帰っても暇だから、別に苦にはならない。
三國くんはバスケ部に所属してるから帰宅部の俺とは時間が合わず、最近は振り回されなくていい。
…本当にいいと思ってるのかな、夏休みを思い出す。
三國くんのせいで遊ぶ友達がいなくて、帰宅部だから仲間もいなくて。
遊んだ友達と言えそうなのは三國くんだけ。
夏休みが終わってから、昼放課には毎日のように部活や女の子からの呼び出しで。
一緒にお弁当を食べることもなくなっていた。
…女の子からの呼び出しが週2.3回ってどういうことだろうか。
別に羨ましい訳じゃないし。
三國くんといられないから寂しいわけじゃないし。
むしろクラスの子と話す機会が増えて…ほんの少し増えて…
今日は三國と一緒じゃないんだね、みたいなことばっかだけど。
そんなことを考えていたら書類は終わり。
俺は資料室の鍵を閉めて、教室に鞄を取りに行き、職員室に資料室の鍵を返して昇降口を出た。
足は門に向かう。当たり前だ。
右を見ると、体育館でバスケ部が活動しているのが見える。
見たいわけじゃなくて、見えるだけ。
ふと、バスケ部の練習の中に三國くんの姿が見えないことに気づいた。
三國くんさぼってんのかな。
ま、どーでもいいけど。
いつの間にか止まっていた足を進めた。
チラリと、視界の端に動くものが映る。
右を見ると、体育館の陰に人が…
「好きなんです!!」
聞こえた大きな告白に、肩が跳ねた。
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