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いない by響也
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湊翔を家まで送り届けた後、俺は遅くまで碧都と遊んだ。
その後家に帰ってくると隣の部屋、つまり湊翔の家の電気が全く付いていなかった。
いつものこの時間帯なら電気が付いているはずだと思い、気になりインターホンを押した。
いつまで経っても誰も出てこない...
2人で外食などありえない事だと思い、何度もインターホンを押し、ドアを押し引きした。
「おかしい...」
徐々に焦りが募りだした時、多分コンビニ帰りだと思われる女性が俺の後ろを少し通り過ぎたところで止まった。
「あの、、月城さんなら今日の夕方頃引っ越されるのを見ましたけど...」
一瞬耳を疑った。
「引っ越した??それ本当ですか?!母親と湊翔2人でですか?!」
「あ、はい。なんだか急いでいる感じでしたよ。旦那さんが亡くなって引っ越したくなったんですかね?詳しいことは知らないですが...。では、おやすみなさい。」
「そうですか、ありがとうございます。おやすみなさい。」
一気に体に力が入るのがわかった。
こんなにも早く行動を起こし始めるとは。
俺は送り届けた後遊びに行ってしまった自分をすごく悔やんだ。
しかしこんなこと考えている場合ではない。
総力を尽くして湊翔と探し出さなければならない。
すぐさまケータイを取り出し碧都に電話をかける。
『はい』
「おい、1度しか言わねーからよく聞けよ。湊翔が例のあの女に誘拐された。」
『...はぁ?!誘拐?!』
「うるせーな、1度しか言わねーって言ったろ。俺は今、最高に虫の居所がわりーんだよ。」
『その口調からするとそうだね...。で、どうするんだよ。目星は付いてんのか?』
「最近警戒し始めたばかりだ、無理がある。お前、今から出来る限り調べられるか?と言うか調べろ。今すぐだ。今からそっちに向かうからそれまで最大限の事を調べろ。いいな?」
『はいはい。人、集めといた方がいい??』
「出来る限り小さく事を収めてーから、今はまだ誰にも何も言うな。」
『りょーかい。』
電話後俺は出来るだけ最小限のものを持って碧都の家に向かった。
相手に家が知られていることは危険だと考えてのことだ。
俺が連れ戻すまでどうか無事でいてくれ。
今はそう願うしかなかった。
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