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これで死ねるね by湊翔
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……気持ち悪い、気持ち悪いっっ。
あんな奴らに触られた
自分の身体が気持ち悪い。
晃羅は俺に手加減してくれていたんだって、わかった……。
くっそ、どうして俺ばっかりなんだよ!
そもそもあの女のせいだ。
いや、父さんのせいだ。あんな女連れてきたから!
……でも、ホントは俺が悪いのかな。
俺が生まれてきたのがいけなかったのかもしれない。
こんなに苦しい。
もう死んでしまいたい。
何か自殺の手助けとなる物は無いだろうか…。
こんなに死にたいと思っている時でさえ、先に死んでしまった両親の顔よりも響也の顔が浮かぶ。
もう一度だけでも
『湊翔』
って優しく呼びかけてくれる声を聞きたかった。
こんなにも好きなのに……。
響也がいれば何もいらないのに。
みんながそれを邪魔するんだ。
響也だってきっと俺のことなんて恋愛感情で好きになってくれることは無い。
だったらやっぱり俺はいても居なくても変わらない。
首輪とベッドを繋ぐ長いチェーンが目に入る。
こんなに近くにあった。
かなり苦しいけどこれで、死ねる……。
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