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にじゅうきゅう。
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「……別に。お前の言っていることが矛盾してたから仕返ししてやっただけ……」
「ほうほう」
(なんだ。やっぱりそーゆーことか)
新道さんはただ単にイタズラで俺にキスしただけだったらしい
「じゃあ、これでもう満足しましたよね?
俺、これから家に帰らなきゃいけないんでお先に失礼していいですか?」
ピクリと俯いて座っていた彼が反応する
「……駄目」
「え、」
座ったまま彼は俺の手を掴む
「まだここにいろよ」
「え、やっ……そう言われましても……」
ポケットに入っていたキッズ携帯で時間を確認する
(今5時ちょうど……。もうそろそろ帰らないとまずいよなぁ……)
チラリと新道さんを見ると、座っているからか自然と上目遣いで俺を見つめてくる彼の姿。
目が合った瞬間、俺を掴む彼の手がキュッと少しだけ強くなった
「マコ」
「え、えぇ……」
(どうしよう。なんか今の新道さんが可愛くて断りにくいんだけど……)
まるで今から捨てられる子犬のような感じだ。
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