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好きだよ、
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「……んぅ…苦しい……」
「あ……ごめん」
やっと腕を緩めてくれる真山。
まだまつげに残る涙を、ごしごしと袖で拭ってから、小さく息をついて、そっと真山を見上げた。
そのまま目が合って、逸らせなくなってしまう。
「……泣いたの、俺のせい?」
「え?いや、全然…っ…真山のせいじゃないよ!」
「本当に?」
「本当だって……んな顔すんなよ」
心から俺を心配してるような、悲しそうな真山の顔を見ると、俺まで辛くなってくる。
悪いのは全部俺なのに。
「…わかった。でも、あんまり自分一人で抱え込んじゃだめだぞ」
「うん、ありがとう。また何かあったら、その時は相談乗って?」
「もちろん」
嬉しそうに微笑む真山。
俺のせいで暗い表情にさせちゃうことが多かったから、ちょっと安心する。
(……これでいいんだよな)
何もないまま、友達として。
ずっと気付いてくれなくていい。
その方がきっと幸せだ。
「……藤川?どうした?」
「ううん、何でもない」
「そう?」
優しく頭を撫でてくれる。
今だけ、ちょっとだけなら。
甘えてもいいかな。
「…真山……」
小さく呟いて、肩に額をつける。
何も言わないで、そっと抱きしめてくれる真山に、きゅぅっと胸が苦しくなる。
好きだよ、と、心の中で何度も繰り返して、辛くなって目を閉じた。
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