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おやすみ
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「ごちそうさま」
「はい」
ココアを飲み終わって、ひと息ついた頃。
いい感じに眠くなってきて、そろそろ寝る雰囲気だ。
(…いったんリセットしよう、そうしよう)
きっとこのままじゃ、どんどん思考が暗くなってくだけ。
また眠れなくなるのも面倒だし、今日はもう必要以上に真山のこと考えないようにしよう。
「眠れそう?」
「うん。サンキュ」
布団に潜り込むと、優しく頭を撫でてくれる真山。
もう子ども扱いにも慣れた。
「おやすみ」
「んー…おやすみ…」
気持ちよくて、だんだんと眠気が襲ってくる。
真山が楽しそうに笑ってるのがわかる。
人の眠そうな顔見て笑ってるんだ、絶対そうだ。
抗議しようと思ったけど、もう目を開けてられない。
眠い。
「…おやすみ、藤川」
ココアの香りがする。
まどろみの中で、小さく笑う真山の、優しい声が聞こえた気がした。
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