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プリン!
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「あ、藤川」
「ん?」
レジに向かう途中で、スイーツの棚を見ている真山に会った。
俺も横に並んで商品を眺める。
「このプリン美味しそうじゃない?」
「あー…くっそうまそう…」
「半分こする?」
「マジで!?」
ああああめっちゃテンション上がっちゃった恥ずかしい。
真山に笑われた。
「じゃあ、これ買うね」
「え、待って俺も払う…」
「いいって」
「でも…」
「先に買って行っちゃうよ?」
「!?」
そうだ、俺みんなから頼まれたものも買わなきゃいけないんだ。
売り切れる前に買わないと、とか、今さら焦り始める。
「ごめん、冗談。待ってるから、ゆっくりおいで」
くすくす笑いながら、優しく頭を撫でられた。
触れられるのは久しぶりな気がして、思わずうつむく。
顔赤くないかな。
「…先にレジ行くね?」
返事をしない俺に、ちょっと不思議そうにしながら、真山はレジに向かった。
顔を上げて、背中を目で追う。
(…他人事だと思って)
俺も会計をしながら、そっと真山を見る。
ぜんぶ真山のせいなのにな。
「…お待たせ」
「ううん。行こう?」
でも、そんな俺の憂鬱が、真山に伝わってるはずもなく。
何事もなかったかのように、二人でコンビニを出た。
(いちいち緊張してる俺も俺だけど…ポーカーフェイスとかできないんだよな……)
だから余計からかわれるんだろうな、と思いながら、隣を歩く真山を見る。
目が合って、手繋ぐ?って聞かれて、慌てて首を横に振った。
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