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真山くんだって男の子
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(…それって……)
「何か」って?
つまり、そういうこと…?
「…っ……!」
意味がわかった途端、ぶわっと顔が熱くなる。
何を言っていいのかわからなくて困っていると、真山にきつく抱きしめられた。
「…ごめん、変なこと言って」
「い、いや、あのっ…」
どうしよう。
真山がそんなこと考えてくれてるなんて思わなかったから……
「…う、嬉しい…けど、そういうことは…」
あぁ、もうすげー恥ずかしい。
心臓がやばい。
真山は、俺の背中を撫でながら、言葉の続きを待ってくれてた。
「…その……もうちょっと、待って…」
顔が真っ赤になってるのが、自分でもわかる。
女の子みたいなこと言ってる、と思うと、恥ずかしくてさらに心臓が速くなる。
「もちろん。ごめんね、困らせて」
真山が優しく頬に触れる。
ふるふると首を横に振ると、またぎゅっと抱きしめられた。
「…緊張してるように見えなかったかもしれないけど…こんなの初めてで、自分でもどうしていいかわかんない。余裕なんてないよ」
困ったように笑う真山。
きゅぅっと胸が締め付けられる。
(…真山……)
さっき口走ってしまったことを、本気で後悔した。
勝手に勘違いして、真山のこと傷つけて。
俺を意識してなかったんじゃない、むしろ、俺なんかよりずっと恋人として意識してくれてたのに……
「…ごめん、真山…俺…」
最低なことしちゃった。
あんなに酷いこと言って…嫌われたりしてないかな。
「…ううん。俺のほうこそ…怖がらせてごめん」
「え?」
寂しそうに呟く真山。
思わず真山の服にしがみついて、そっと顔を見上げた。
「…あんなこと言われたら、一緒に寝たくないでしょ?」
「!?」
「やっぱり、別の部屋で寝たほうが…」
「そ、そんなことないよ!」
真山も男なんだなぁ、とか当たり前のこと考えて、ちょっと(っていうかかなり)恥ずかしくなったりはしたけど。
あと、ちょっと嬉しくなったりもしたけど…それだけだった。
怖いなんて思わなかった。
「…ちょっとびっくりしたけど、その…怖いなんて思ってないから…」
ましてや、一緒に寝たくないなんて。
そんなこと考えもしなかった。
だから……
「…別の部屋のほうがいいなんて言うなよ…」
一緒に寝ることになったとき、本当は嬉しかった。
真山も嬉しそうだったから、俺ももっと嬉しくなって。
それは今でも変わってない。
別の部屋でなんて、寂しくて眠れないよ。
「…ありがとう、藤川」
驚いたような表情のあと、すぐに笑ってくれる真山。
ほっとして、俺もつられて笑ってしまう。
「今日は何もしないから安心して」
「う、うん…」
ぎゅっと抱きしめられて、耳元で。
恥ずかしくて、胸に顔をうずめて隠した。
明日からは何かされちゃうのかな、と思ったけど、これ以上は心臓がもたないから、聞かなかったことにした。
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