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雅くんと会うにあたって
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「おいしかったね」
「んー、腹いっぱい…」
朝食を食べ終えて、ソファに座って一息。
嬉しそうに笑ってる真山は、本当に幸せそうで、可愛い、と思ってしまう。
顔赤くないかな、と考えていたら、背中に腕を回されて、ぎゅっと抱きしめられた。
「また一緒にご飯作ろうね」
「うん…」
恥ずかしくなって、顔を見られないように、そっと抱きつく。
頭を撫でられて、気持ちよくて眠くなってくる。
「……藤川?」
「んー?」
「眠いの?」
「だって、お腹いっぱいで…」
真山が頭撫でるから悪いんだよ、と理不尽な思考になってて、ぼーっとしてるなぁ、と自分でも思う。
そう言えば、この体勢は…また首筋噛まれそうでちょっと怖い。
「子どもみたい」
くすくす笑いながら、ぎゅぅっと抱きしめられる。
すぐそういうこと言ってくるんだから…
「だから、朝もうちょっと寝たかったんだって…」
「本当に寝るの好きなんだね」
「…子どもみたいって言うなよ」
「可愛いから大丈夫だよ」
「…………」
大丈夫の意味がわからないし、微妙に話が噛み合ってない気がする。
まぁ、今に始まったことじゃないけど…
雅のことが気になって、ちらりと時計を見た。
「なぁ、雅いつ来るの」
「わかんない」
「は?」
「時間ちゃんと決めてない」
「えぇー…」
アバウトすぎじゃね。
いつ来るかわかんないなんて、無駄にドキドキするからやめてほしい。
「…あのさ、真山」
「ん?」
「昨日の話とか、聞きたいこととか…雅とは、全部俺が話すからさ」
「うん」
「真山は、その…一緒にいてくれるだけでいいっていうか…」
「急に可愛いこと言って、どうしたの?」
「!?そ、そういう意味じゃなくて…!」
(昨日の様子を見てると、真山は…雅を目の前にしたら、きついこと言っちゃいそうっていうか…)
雅よりも俺のことを思って言ってくれるのは嬉しいんだけど、仲がいいからこそ、乱暴な言葉遣いになったりとか。
感情的になって言い過ぎちゃって、雅と険悪な感じになっちゃったら…とか、想像しただけで胸が痛む。
「…雅と…喧嘩しないでほしいっていうか…」
できるだけ、今まで通り。
なんて、無理なのかな。
甘いのかな。
「…優しいんだな、藤川」
微笑んで、優しく抱きしめてくれる真山。
安心して、つい体を預けてしまう。
「わかった。何かあったらフォローするけど、それ以外は大人しくしてるね」
「うん…ありがとう、真山…」
ぎゅっと抱きつくと、ほっぺにちゅーされた。
恥ずかしいけど、腕の中は気持ちよくて、しばらくそのまま抱き合ってた。
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