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きゅうじゅういち。
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ようやく、あのウザい双子から解放された。
ふーっと長い息をつきながら赤黒く痕のついた手首を擦り、温くなった風呂に身体を沈めた。
温かった風呂も、追い炊きをしたおかげでだんだんと熱くなってきた。
あ゛ー気持ちいい。
今日はいろいろあったな………。
疲れた。
「ゲン兄、起きてる?」
そこ声で意識が浮上する。
脱衣所からドア越しにミカが声を掛けてきたのだ。
「着替え、洗濯機の上に置いておくから。」
やっばい、風呂の中で寝てた。
ミカが来てくれて助かった。
「さんきゅー。」
「………………。」
何かを話すわけでもなく、かと言って立ち去る気配もない。
ドアにぼんやりと人影のシルエットが映っている。
「ミカ?」
「…………っく……っ。」
かすかに、嗚咽が聞こえた。
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