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ひゃくに。
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「ミカちゃーん。ちょっと来て~。」
「はーい。」
母さんに呼ばれ、ミカが俺の傍を離れてゆく。
助かった。
いつもなら「ウザい」って言って引き剥がすのだけれど、そうする気分にはなれなくて。
まぁ引き剥がしてもひっついてくるから無駄なのだけれども。
「ゲン兄、おはぎもらってきた!」
ミカがキッチンから戻ってきた。
東北の方に旅行に行っていた両親からのお土産の一つ。
お盆に三つの皿が乗っていて、それぞれにずんだ、黒ゴマ、きな粉味のおはぎが一つずつ。
どうせならば東北名物ずんだで統一すればいいのに。
「ゲン兄どれがいい?」
「ずんだ。」
「俺も~。」
………だと思った。
「ゲン兄ミツキのところ行って来てよ!!ずんだ勝ち取ってきて!!」
「へいへい。」
本を机の上に置き、お盆を受け取って二階へ向かう。
きっとミツキもずんだがいいって言うはず。
ミカに託され、じゃんけん常勝の俺が代表でずんだを賭けたじゃんけんをしに行くのだ。
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