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8日目
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「お願いします」
「は?」
「お願いします」
「...はぁ?」
「いや、だから。ピアスの穴を」
大学の食堂にて。ニードルを握りしめてる七星くん。もしかしてあけるのこわいのか、きみは。自分で軟骨あけたって豪語してたのにチキンとは、格好悪いこと山の如し。
「わかってるわかってる。そーじゃなくて、
...あけんの?それでいいの?」
やけにしつこく食い下がってくるんだけど。俺しつこい人キライ。
...別にあけなくてよくない?別のにかえてもらえるんでしょーとかブツブツ言いながらも、俺のうっすい耳たぶにしっかりニードルをぶっさしてくれた。優しさのカケラもない手つきで。そんな痛くなかった。
嘘、痛かった。超痛かった。
我慢した甲斐もあって、俺の両耳には今スタッズがキラキラ存在を放ってる。
「...アメリカンさん、見てみたいわー、なに、黒髪ロングで?スタイルよくて?あとなんだっけ?」
「超細くて、甘いもの好きで、超オシャレ。」
あと多分歳上でー、いつもげっそりしてる。いつも灰皿を吸殻でいっぱいにして、あんなに吸ったらインポになりそー。ぷくく。
「あ、あと、お手を求められた。」
「...なにそれ。」
「しらなーい」
超おもしろすぎて、たまらん。思い出すだけで腹筋崩壊する。
「レオくん...好きなんだね」
「うん、好きだよ」
「へー、がんばれ」
自分から聞いてきたくせに、気の抜けた相槌をうって、また例の如くサークルに向かってしまった。
最近サークルに向かう足取りがすごい軽いんだけど。あれは絶対女の子だな。本人は気づいてるのか?
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