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夏の妖怪大運動会 17
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お昼休憩を挟み、ついに恐怖のしっぽ取りの時間が来てしまった。
チーム内での激しい練習を積んだ戦士たちは、勇ましく敵チームを見つめている。
堂々と横に立つ銀司さんに顔を向けると、銀司さんもふい、とこっちを向く。
「...安心しろ。若葉のケツは俺が守る」
「...ケツじゃなくて、しっぽですけど」
「間違えてズボン降ろされてもいいようにちゃんと2枚履いてきたか?」
「アホか」
そんな会話をしながら、チームジャスティスで円陣を組むことになった。
「「燃えろ〜魂〜我ら〜のジャスティス〜」」
いや、待て。円陣組んで歌い出すとかこわいよ。
普通さ、頑張るぞ!!オーー!
とかじゃないの?
ねえ妖怪って馬鹿しかいないの?
そうこうしてるうちに整列の合図が掛かり、競技がスタートする。
お尻からぶら下がるしっぽを守りながら、みな必死の剣幕で動き回っている。
中にはこんな美味しい状況を見逃さない奴もいるわけで
「...あっ、し、不知火先輩に触っちゃったぁ」
お前それ絶対わざとだろ
「...そのしっぽ、俺が貰ったぁあ!!!」
「わ、若葉すごい!!!」
隣にいた稜が驚くほどのスピードで、さっきの子犬のしっぽを抜き去る。
「やっ、やだあ!僕のしっぽ返してよ!不知火先輩に、ぬ...抜いて欲しかったのに..」
「いやらしい言い方をすな」
「きゃんっ」
ペシペシとおでこにチョップをかまし、すぐにその場を立ち去る。
生憎俺は、止まってなんかいられないんだ。
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