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かずちゃんを探してんのに
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あぁぁあ、かずちゃんかずちゃんかずちゃん!!!
俺の待ち焦がれた学園BL的シチュエーションは、儚くも消え去りました…。
未だに学校案内ともいえないガイドをしている副会長と転校生をよそに、情報屋もとい海斗は言った。
「会長、いいの?副会長と転校生放っておいて。」
「海斗。俺は、この先々のBL的展開を予想してみた。ていうか、脳内検索を実行してみた。
なんと…
皆無だ。」
そう。
全くもってなかったのだ。
ああ、悲しや。
「だから、もういいんだ。たとえ、転校生めっちゃウザそうで、その上金髪イケメンだとしても…!」
「会長…。普段の会長らしくないよ。イケメンだよ。二人いるんだよ?たとえ、ウザそうだとしても…!」
「ねぇ、ずいぶんとひどくないかな?」
「だって、事実じゃんか…っ!」
「会長、俺もう案内飽きたー」
「だから、俺はかずちゃんのところに…って、え?」
…なんで、聞こえないはずの二人の声が聞こえるんでしょうか。
すぐ後ろを振り向くと、それはそれは、美男子が二人もございました。
一人は、藍色の髪と泣きぼくろと垂れ目、制服という、かっちりとした服装なのにどこか色気が漂うセクシーボーイ。身長180は超えてるよね、春原。
あと、一人。
こいつは、染めた金髪とは一味違う、なんていうか天然もののブロンド。浅瀬のビーチのような青に恐ろしく整った顔立ちはまさしく、王子様。すらりとした体躯。春原よりは背が低そうだ。
春原の肩に手を置き、フレンドリーな感じを醸し出しているが、春原はそれを邪魔だとばかりに払いのける。
あ、転校生が攻めか?
なんて考える俺は腐っている。
「情報屋。俺はかずちゃんにこの事実を伝えたい。
ーーー新しいカップリングに目覚めた。」
「会長のこんなとこホント尊敬するよ」
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